モーリシャスで環境緊急事態宣言
- Risa Murakami
- 2020年8月12日
- 読了時間: 2分
『重油1000トン超流出』
これは8/10(月)の日経新聞に取り上げられていた記事の見出しです。その続きには、
商船三井手配貨物船が座礁
環境・生態系に影響
とありました。
みなさんの中にもこのニュースを見た人はいるんじゃないかなと思います。

実は私がこのニュースを見た時、重油が流出した原因はどこか他の国にあるのかと思っていました。。。まさか日本の貨物船が原因だったとは全く思いませんでした。
でも、ちゃんと新聞の記事を読んでみてびっくり😱
座礁したのは商船三井がチャーターしていた「WAKASHIO」という名前の船で、現時点(8/10現在)で1000トン以上の重油がモーリシャス沖に流出したことがわかっています。
近くには野鳥の保護区もあり、環境への影響が懸念されているそうです。
環境への影響を最小限に抑えるためには、早急に重油を回収しなければなりません。
しかし、重油を処理するための薬剤はサンゴ礁などへの影響も大きく、まだ使われていません。そのため、写真にあるようにボランティアの人々が手作業で回収しています。
それでもまだ1000トン中50トンあまりしか回収できていない状況です。
モーリシャス政府は「環境緊急事態宣言」を宣言し、フランスや国連にも支援を求めています。
グリーンピース・アフリカはこの事故が希少生物を汚染していると指摘し、「モーリシャスの経済や人々の健康に悲惨な結果をもたらす」と警告しています。

写真で見てもわかるように、アフリカのマダガスカルの隣に位置するモーリシャス島は世界的な観光地で、その美しい海がとても有名です🏝イルカと泳いだり、ホエールウォッチングをしたりもできるそう!一度は行ってみたいなと思える場所ですよね😍
しかし環境破壊によりサンゴの数が減少していた時期があり、長年の保護活動によりやっと数が回復してきたところだったようです。
そんな最中におきた今回の事故。
サンゴ礁が広がる浅瀬では魚が飛び跳ねて死んでいるという報告もあります。
現時点ではまだ生態系への影響は十分にはわかっていませんが、ITOPF(The International Tanker Owner Pollution Federation Limited)と石油連盟の報告によると海面や海岸線に生息する生き物や、水鳥が一番影響を受けやすいそうです。
グレタさんもいち早く寄付を呼びかけており、世界的に環境への懸念が広がっています。
Risa
参考文献:
環境に対する油流出の影響 ITOPF技術資料
重油1000トン超流出 (2020年8月10日) 日本経済新聞
モーリシャス座礁、重油被害「回復に数十年」環境団体 (2020年8月11日) 日本経済新聞
Regan, Helen. August 11th 2020, The ship that leaked oil into pristine Mauritian waters could break in two. That would be an environmental catastrophe. CNN
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